「落ち込んでたけれど、みんなの優しさに励まされた」――大怪我を負った「BLAZBLUE」ユーザーのために、ゲーセン仲間たちがしてあげたこと日々是遊戯

本当にあったゲームのイイ話。仲間がゲーマー生命を絶たれるかどうかの瀬戸際に立ったとき……あなたなら何をしてあげますか?

» 2011年11月09日 21時40分 公開
[池谷勇人,ITmedia]

ゲームが生んだ感動の絆

 ゲームセンターの苦境が叫ばれる昨今ですが、一方ではゲームセンターという「生」の空間でしか生まれ得ない、絆やドラマといったものも間違いなくあります。先日、名古屋市のゲームセンター「アーバンスクエア大須店」で開催された「BLAZBLUE -CONTINUUM SHIFT II-」の大会は、まさにそんな“ゲームセンターならではの絆”が生んだものでした。

 開催のきっかけとなったのは、格闘ゲーム大会「闘劇」本戦への出場経験もある「しのはら」さんが、ふとした事故で右手をケガしてしまったこと。ケガの状況はかなり重く、人差し指に至っては切断寸前、中指も骨と伸筋健に達するほどの重傷だったそうです。

 当然ながら、格闘ゲーマーにとって指は命に等しく、うまく指がつながったとしても、今までどおりゲームができるかは限らない……。「何か自分たちにできることはないだろうか?」と仲間たちは考え、そして企画されたのが今回の大会でした。

画像 当日の様子については、格闘ゲーム総合サイト「Fighters Front Line」にてリポートされています

 主催したのは、しのはらさんのゲーマー仲間のひとりである「まさやん」さん。チャリティ大会ということで、参加料金は1人200円+しのはらさんへのカンパ代。「少しでもしのはらさんの負担を軽減できれば」という呼びかけはたちまち拡散され、大会当日は62名ものプレイヤーがしのはらさんのために集まったそうです。

「ケガをした直後は本当にショックで、何も考えられないくらい精神的に落ち込んでました。そんなとき、みんなから応援のメッセージをたくさんいただいて、どれだけ励まされたか分からない。普段ゲームセンターでしか会わないような人たちまで、その枠を跳び越えて応援してくれたんです。自分はただ格闘ゲーム歴が長いだけで、そんな応援してもらうような大した人間じゃない。ただもう、まわりが優しかった。本当に幸せ者です」(しのはらさん)

 余談ですが、大会を主催したまさやんさんとは“トムとジェリーのような関係”だそうで、「いつも会えば口喧嘩ばかりしていたまさやんが、まさか自分のためにここまでしてくれるなんて思わなかった」としのはらさん。まるで漫画かドラマのような話ですが、やはり持つべきものは良きライバルといったところでしょうか。

 なお、しのはらさんがケガをしたのは9月のことで、現在も治療とリハビリのため入院中。人差し指の感覚はまだ戻らないそうですが、中指、薬指、小指を使えばボタンは問題なく押せるとのことでした。さすがに以前と同じ動きを取り戻すにはまだかなりの時間がかかるでしょうが、しのはらさんならきっと乗り越えられるはず。仲間の応援に応える意味でも、1日も早くゲームセンターに復帰できるよう願っています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」